発売してからしばらく経ち今更感がありますが、11インチiPad用のMagic Keyboardを購入して1ヶ月くらい使用したので、その感想を書いてみようと思います。
Apple PencilやSmart Keyboard FolioみたいにとりあえずiPadと一緒に購入するようなモノではありませんが、デメリットを把握しつつ使用目的がはっきりしていれば満足度の高い製品なのかなと思います。
Magic Keyboard
iPad用のカバー兼フルサイズキーボードで11インチ(2018と2020のiPad Pro11と第4世代のiPad Airに対応)と、12.9インチ(2018、2020のiPad Pro12.9に対応)の2サイズあります。
僕はiPad Pro11インチ(2018)で使用するので11インチ用のMagic Keyboardを購入。
11インチ用のMagic Keyboardが税抜き価格で31,800円、12.9インチ用が税抜き価格で37,800円。
デザイン
Magic KeyboardはSmart Keyboard Folioと同じような素材でできていて、Smart Keyboard Folioと大きく違うところは、Appleロゴの有無です。
装着時の厚さは約1.6cmでバックライト付きのフルサイズキーボードとトラックパッドが搭載されているとは思えない薄さです。
発売前から話題になっていたフローティングデザイン。
上の2枚の写真の間なら好きな角度で使用することができます。もう少し寝かすことができるとよかったなと思う場面もたまにあります。
スマートコネクタで接続していてiPadから給電しているので、Magic Keyboard自体の充電は不要になっています。
スマートコネクタはBluetoothで接続するキーボードに比べ安定感があります。またキーボードのバッテリー管理が必要ないのも最高です。
その分iPadのバッテリーの消耗が少し早くなっていますが、急激に減ることはないので使っていてあまり気になりませんでした。
しばらく操作しないでいるとキーボードのバックライトがオフになったり、輝度設定もできるので節電対策もできていると思います。
左側に給電専用のUSB-Cポートが搭載されています。バッテリーが確保できる場所でならiPadの充電をしながら使用可能。
給電専用なのでデータのやり取りはできませんが、iPad本体のポートでデータをやり取りしつつ、Magic Keyboard側でiPadの充電ができるので結構便利です。
タイピングしやすい
Magic Keyboardは、最近のMacBookに採用されているシザー構造のキーボードを搭載しています。
シザー構造は、あまり評判がよくなかったバタフライキーボードよりもストロークが深く、タイピングがしやすいです。
僕は2017のMacBook Proを使っていますが、バタフライキーボードよりも静かで快適に文字入力ができます。
バックライトも搭載されているので暗い場所でも問題なく使用可能です。
Smart Keyboard Folioを使っているときにイマイチに感じた、CapsLockの誤入力とバックライトがなく、それに気付きにくいという点が解消されているのが嬉しいところ。
僕が購入した11インチ用だとサイズの関係上、一部細くなっているキーがあり最初は気になりましたが、慣れれば問題ありませんでした。
トラックパッドとiPadの組み合わせが良い
Smart Keyboard Folioとの大きな違いとしてMagic Keyboardにはトラックパッドが搭載されています。
ポインタの動きはとてもスムーズで、アイコン付近などでは磁石みたいにアイコンに吸い付くような挙動をしてくれます。
トラックパッドでピンチイン、ピンチアウト、アプリの切替などできるMulti-Touchジェスチャーにも対応。
Multi-Touchジェスチャーとポインタ操作の組み合わせはMacBookみたいで、MacBookユーザーならすんなりと馴染めると思います。
トラックパッドのおかげで画面に手を伸ばすことがほとんどなくなり、作業がほぼほぼ手元で完結できるようになったのがMagic Keyboardの恩恵のひとつでもあるのかなと思います。
そのほかに良いと感じたところ
手軽に作業できる
Magic Keyboardを装着したiPad Pro11の重さは,約1kg、12.9インチになると約1.3kgになります。
MacBookと重さはあまり変わらなくなってしまいますが、手軽さはiPad+Magic Keyboardの上に感じます。
特にベッドの上でリラックスしながら作業をするのがかなり快適で、僕みたいなずぼらな人にはたまらないかと思います。
省スペースで作業可能
Magic Keyboardと同等の作業をiPadでしようと思うとiPad+キーボード+トラックパッドorマウスなど複数のデバイスが必要になります。
外に持ち歩く時にMagic Keyboardを装着したiPadひとつで済むので案外ラクなのではないかと。
フローティングデザインのおかげで背面側に支えがいらないのも地味に省スペース化に貢献していると思います。
僕は周囲がごちゃごちゃするのがあまり好きではないので、この辺の恩恵がMagic Keyboardの気に入っているところでもあります。
イマイチに感じたところ
Magic Keyboardは賛否両論あるだけあってイマイチに感じるところもかなり多いのも事実です……
重い
Magic Keyboardは発売当初から言われていましたが、実際手にするとやはりずしりとした重みを感じます……
フローティングデザインで安定感を出すために必要な重さなのはわかりますが、もう少しなんとかならなかったものかと思います。
Apple Pencilとの併用が難しい
Apple Pencilをがっつり使おうと思うとiPadを取り外して使わなくてはなりません。
それが少し手間に感じます。
Magic Keyboardを下に敷いてApple Pencilを使用すれば場所は取らないで済みますが……
タイピングしづらいところがある
iPadを最大まで倒すと数字などが配置されている最上部のキーにiPadが少し被ります。
人にもよると思いますが、僕は購入当初に指の爪がカツカツiPadに当たって少し気になりました。
金額が高い
Magic Keyboard最大のネックが金額だと思います。11インチ用でも税込で3万5千円くらいするので、HHKBなどの高級キーボードが普通に買えます。
人によってはHHKBを買ったほうが幸せになれるのではないかと思います。
まとめ
iPad Proもしくは第4世代のiPad Airをはじめて購入しようとする際、Apple PencilとSmart Keyboard Folioはとりあえず一緒に購入しようかなと思えるアイテムだと思います。
Magic Keyboardは、Apple PencilとSmart Keyboard Folioの2つ並みにiPadに必須アイテムかと言われると正直微妙かなと思います。
しかし、明確な使用目的があって、デメリットがあるのを理解して購入すれば、きっと気に入るのではないかと思います。
僕は購入してよかったなと感じる瞬間が結構あって、かなり気に入って使っています。
金額、重量、Apple Pencilが使いにくくなることの3点で、「だったらMacBookでいいのでは」という意見もあります。
そう言いたくなる気持ちもわかりますが、MacBookではどう頑張ってもApple Pencilが使えないので、そこに価値を見出せるかで、MacBookにするかiPad+Magic Keyboardにするか決めれば良いのかなと思います。